カテゴリー別アーカイブ: 人魚を見た人

『田島隆夫の織と繪』 ~この一冊★本日休館コレクション No.6

   8月下旬、個人美術館フロムウィンズ(神奈川県南足柄市雨坪404)にて開かれている『企画展 没後20年 田島隆夫の彩墨画』に妻と行ってきました。  今回が初公開となる「千字文」を含む30数点、と案内にありま…Read More

画廊から(峰村リツ子個展)より

 この間、こんどのこの個展に並べる絵を決めに峰村さんの家へ行って、峰村さんの出して見せてくれる絵で20点ほど決めたあと、私があちこちアトリエの中を引っ掻きまわしていると、私の顔を描いた4号の絵が出てきた。 「これ、どうし…Read More

「ひたひたの水」(気まぐれ美術館-人魚を見た人)より

・・・・・・ セブン・イレブンでコーヒーを飲んでから、夜中の街をぶらぶら歩いて、新大橋の上まで行ってみることもある。四、五年前に架け替えになったばかりの新大橋は、オレンジ色の大鉄柱が二本、橋の中央に並んで立ち、その鉄柱か…Read More

不思議な展覧会「洲之内徹と現代画廊 昭和を生きた目と精神」

要するに、私はただ「私にとって絵とは何か」を問い続けているのだ――さまざまな絵や風景との出会いの中で、そこにひそむ人間の生に戸惑い、考え、感動し、時には目まいを覚えつつ暮らす一画廊主の日々。  これは、洲之内徹『気まぐれ…Read More

「正平さんの犬」より

うどんには必要のないはずのスプーンがどうしてそこにあったのか、とにかく、一本の銀のスプーンが食卓の上に転がっていて、話はそのスプーンから始まったのだった。その銀のスプーンは、去年のときだったか、一昨年のときだったか、正平…Read More

「秋田義一ともう一人」

これが年を取ったということかもしれないが、この頃、私は、物を考えるということをあまりしない。何か感じても感じっぱなしで、それを考えて行くということをしないのだ。 今年の春だったか、夏だったか、夏とはいってもまだそんなに暑…Read More

「蓮根とルーベンス」

……… …………  風景ということでは、私の方にも、考えていることがひとつある。原風景ということを考えるのだ。瀬戸内海で生まれた岑さんや私にとっては瀬戸内海が原風景だという意味ではない。それとはちょっとちがって、生まれる…Read More

「想像力について」

………… ところで、何でこんな話になってきたのか。たまたま私が「とき」という名の列車に乗ったばかりにこういうことになってきたわけだが、話がここまで来たついでに書いておくと、反核ということは、私の場合にはこうだった。昨年の…Read More

「男が階段を下るとき」

………… そういうわけで、ここのところはゴッホばかり見ていたが、ある朝、突然、私の眼に、ゴッホが非常に優しく見えた。その優しさは、誰それは誰それに優しいとか優しくないとかいう、そういういわば個々の優しさではなくて、もっと…Read More

「耳の鳴る音」

………… サンパウロ美術館展へは、二回目からは、私はもっぱらセザンヌの「エスタックの岩」を見に行ったのだ。私はこんどのあの展覧会であの絵を見て、初めてセザンヌが分ったような気がした。一分の隙もない画面構成の見事さもさるこ…Read More